汚染米問題でわかった米流通の複雑性

 汚染米問題を報じるニュースでわかったことは、米が付加価値が低い商品であるのにも係わらず、何層もの複雑すぎる流通経路をもっていることです。

 複雑な流通経路は米の流通コストを引き上げると同時に生産者が市場のトレンドを知ることを難しくしています。

 マーケティングの観点では、生産者が市場の状況を知らないということは致命的ともいえます。それは、「その商品の価値を消費者がどのように評価しているか」という重要な情報を得られないからです。これは米ばかりか他の農産物にもいえることかもしれません。

 生産者が自分たちでマーケティング機能を持たないかぎり、有利な条件でビジネスを戦えませんし、その副作用として日本の食料自給率は下がりつづけるのでしょう。