そして、カツオ一本釣り船が生き残った
「きれいごと抜きでゆうけんど、おらが漁師は釣るまでが仕事やき。岸壁にあげたら最後、相手任せになっちゅうけんど、自分で値段をつけんことにゃ、ダメになるに決まっちゅうろう」
真剣な眼差しで熱弁を振るう明神は、高知県西部、土佐佐賀港でカツオ一本釣り船を所有する明神水産の専務である(当時)。ジョン万次郎の時代からカツオ漁を営む明神家の三男坊。この時、明神水産の加工部門の一切を任されていた。
当事者の熱さが伝わってくる記事です。
生産から販売までを握らないと、儲からない時代になりました。デフレの世の中ですから、販売までのプロセスにおける粗利が薄くなりすぎて、生産、流通、マーケ、販売など、プロセスを分割していると、利益分配できなくなったからです。
生産者にとって、販売は、非常にハードルが高いプロセスだと考えるかもしれません。しかし、現在においては、ITや宅配便の流通網の発達によって、生産者が消費者にリーチするためのハードルはかなり下がってきています。
このような環境を上手に利用して、零細な生産者が生産から販売までを手がけることで成功するような事例がもっとでてくる世の中になればいいですね。