時間の流れが変わる
アンビエント=遍在。iPodにより、物理的にたくさんのアルバムを持っていることに価値がなくなった。レコードは、かつて時系列で聴かれていた(時代と結びついていた)。今の若い人は古いもの・新しいものを区別しないで聞く。電子本でも、劣化しないので、新刊と既刊の区別がつかなくなるのでは。
電子出版の未来・本の未来::The Power of Words
私も同じことを感じていました。なぜかというと、小学生の息子が不意に山口百恵を歌っていたり*1、息子の友達がウルトラマン(最近のやつではなくて、ウルトラ6兄弟時代)*2の大ファンであったりという状況を見ていたからです。
もともと「情報」そのものは時間の制限を受けにくい事物ですが、メディアという乗り物の性能には制限を受けます。私が子供の時代に存在したメディアは、テレビ、ラジオ、本といったものでしたが、*3、過去情報と現在情報には区別がありました。言い換えると、得られる情報が時代性を帯びることが宿命でした。
しかし、メディアの進歩は過去の情報と新しい情報へのアクセスをほぼ等価にしました。それによって、人間は時間を越えて情報をハンドルできるようになっています。
人間が時間の制約に干渉しはじめていることにSF者として大いに感じるところがありますね。